診療支援のため宮城県・坂総合病院に入っている井村春樹先生(協会会員・尼崎医療生協病院後期研修医)から、現地の様子を伝えるレポートをいただきました。
(3月14日 午後9時現在)
病院で現地に支援に行くという方針となり私が派遣されております。現在は坂総合病院という病院で診療支援を行っております。
現在の被災地の状況としては、津波災害があったところとなかったところで大きな差があります。自宅が無くなった方々と被害が少ない方々の落差が激しくなってきております。
医療現場の実感としては外傷などの超急性期は徐々におさまりつつあります。
津波被害にあわれた患者様は薬やお薬手帳も流されており、自分で内服した薬がわからないなどの状況になっております。(インスリンやワーファリン・降圧薬などが足りなくなっております。)また、慢性疾患の急性増悪やDKA、インフルエンザ・感染性腸炎などの震災の二次災害ともいえるような疾患が増えてきている印象
があります。
また、避難所などへの支援も徐々に行われていますが、ミルクやおむつなど小児に関する物品が不足しているような状態です。特に乳幼児を抱えた若い家族が強いストレスをかかえています。
高齢者のせん妄のような状態で困っている家族や自傷行為による受診も見られはじめてきており、精神科の先生方の支援が必要な状態です。
維持透析患者さんの行き先にも非常に難渋しております。
被災地へは電話よりもメールの方が伝わりやすい状態です。被災地では、AUやwi-fi環境でのメール連絡がしやすいような印象があります。
また、状況がわかりましたらご連絡させていただきます。