2011年3月26日土曜日

レポート⑰ 宮城協会・松浦副理事長に同行し、医療機関訪問約50件

 石巻市の医療機関訪問の二日目、宮城協会の松浦副理事長も同行され、二手に分かれて約50件を訪問した。津波に直接襲われた地域は、医療機関の周囲は瓦礫に覆われ、未だ道から海水が引いていない所もある。
 海からかなり離れている地域でもほとんどの医療機関が床上まで4日間ほど浸水したままだったとのことで、床には泥が堆積し、医療機器やチェアーは復旧不能の被害を受けていた。
 電気はようやく前日から復旧した地域が増えて来たようだが、水道の復旧は5月になるとのことで、話をお聞き出来た歯科の先生はみなさんそれまでは再開出来ないと言われ、再開しても亡くなった患者さんが多くとても元通りにはならないと話される先生もおられた。
 また、診療所も隣接する自宅も浸水67歳の産婦人科の先生には、床一面が泥の診療所を案内いただいたが、『後継者もいないので、全ての医療機器を買い換えてまで続ける気にはなれない、閉院しようと思っている。同じような立場の者がグループで診療出来れば良いが…」と話された。

 2011.3.25
兵庫県保険医協会事務局次長 黒木直明