2011年3月28日月曜日

福島第一原子力発電所に対する声明文

兵庫協会は3月26日、福島第一原子力発電所事故に対する声明文を発表した。
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福島第一原子力発電所事故に対する声明
―避難住民の健康管理に責任ある対応を―

兵庫県保険医協会理事会

3月11日に起こった東日本大震災により、東京電力福島第1原子力発電所は、原子炉の冷却機能が失われ、制御不能となった。地震から2週間以上経つが、事態は改善の見込みがたっていない。原子炉周辺では高濃度の放射線量が観測され、関東地方でも水道水や農産物から基準値以上の放射性物質が検出されており、広範囲・長期間にわたる健康被害、環境汚染が予測される。未曾有の原発事故に対し、専門家の英知を結集して、大量の放射性物質が外部に漏れる事態を防ぐことが緊急に求められている。
こうした中、原発周辺で今も生活している屋内避難者及び避難所等に移った住民に対する健康管理について、政府・東京電力が責任を持って行うよう強く求めるものである。
住民は、プルトニウムの危険性、放射線汚染状況などについて、充分な情報が開示されず、不安を高めている。東京電力、原子力安全保安院を含め、不安に十分応えられるような正確かつ迅速な情報提供が不可欠である。
ヨウ素剤の活用など、住民の被ばく拡大を防止し、被ばく者が適切な治療を受けられるようにせねばならない。また、病院から避難した患者の死亡、屋内待避とされた30km圏内の地域の医療機関に充分な医薬品が届かないといった原発事故による二次被害も起こっている。国民のいのちと健康を守る医療供給体制の構築が必要である。
当会は、阪神・淡路大震災を経験したものとして、2007年の中越沖地震における柏崎・刈羽原子力発電所の放射能漏れ事故の際、原子力発電所の地震対策について抜本的是正を行うこと、原子力施設の防災・安全体制の調査・改善すること、原子力政策の根本的見直すことを求めてきた。
 しかし、国は充分な検証を行わず、プルトニウム・ウラン混合物混合酸化物(MOX)を再利用するプルサーマル発電も開始した。爆発の起きた3号機では、昨年9月からプルサーマル発電が開始されており、燃料棒に含まれるプルトニウムが外部に漏出すると、さらに重大な深刻な影響が及ぼされることとなる。
地震大国日本で、電力を原子力発電に依存しない政策への見直しが必要である。
この立場から、政府に対し、下記事項を要望する。


一、避難による二次被害も含め、住民に必要な検査・医療を提供すること。
一、今回の原発事故に関わるすべての情報を正確かつ迅速に公表すること。
一、国内にある全ての原子力発電所の防災・安全対策を再調査・再検討し、早急に改善策を講じること。
一、原子力発電所に依存しない電力政策へ根本から見直すこと。