2011年7月6日水曜日

徳島県美馬市・都築紀子先生からの手紙

 5月3日から5日にかけて、歯科医療支援のため兵庫協会支援チームとともに被災地に入った徳島県の都築先生から、手紙をいただいたので紹介する。
 なお、現地支援の様子は「現地レポート30 宮城県東松島市と石巻市の避難所を巡って(井尻博和先生)」を参照いただきたい。



兵庫県保険医医協会様

前略 この度は五月三日~五日までの東日本大震災被災地への歯科医療支援チームに参加させて頂きまして本当にありがとうございました。
 徳島県の片田舎で細々と歯科医をしておりますが、先般の大震災での報道を見聞する度、何か自分に出来ることはないだろうか、自分の眼で確かめたいと考えていました。半ば押しかけ同然に今回のメンバーに加えて頂いたのですが、諸先生方、事務局の方々に温かく迎えて頂き、本当に得難い経験をすることができました。
 千年に一度ともいわれる甚大な被害を受け、まだ至るところに残る被害の傷跡、がれきの山、身体的にも精神的にもダメージを受けられた被災者の皆様。復興への道のりは遠いなあ、と痛感させられることばかりでした。
 しかし、神戸の大震災を経験された先生方、それも私が一生涯かけて歯科医を続けていても到底お会いできない位、卓越された技術、知識を持たれ、第一線で御活躍されている先生方と、三日間御一緒させて頂くことで、片田舎でも行動を起こし、被災者の皆様の健康を守り、生命を守ることで、お役に立てることができるのではないかと考えることができました。
 決して一人では得られなかったであろう、貴重な経験をさせて頂き、また今後の人生を考える上で多くのものを示唆して頂く機会を与えて頂きまして本当にありがとうございました。
 今後も兵庫県保険医協会様、諸先生方、事務局の皆様の更なる御発展をお祈りしております。
 私も徳島の田舎で自分にできることを頑張ってみます。


徳島県美馬市・まなべ歯科
都築 紀子