2011年4月25日月曜日

保団連 東日本大震災 救援復興FAXニュース 24号

4月18日から岩手協会への支援するため、静岡協会の村山氏と保団連の鈴木氏が現地に入っています。19日より被災された会員の先生方に、直接見舞金をお届けするために、会員訪問をしています。
4月21日は、大船渡市を訪問した内容が、本日(22日)報告されましたので、お知らせいたします。

4/21)保団連支援隊 岩手県大船渡市を会員訪問

[保団連支援隊・保団連鈴木氏からの概要報告]
4月21日、岩手支援隊(静岡・村山、保団連・鈴木)は、大船渡市で被災を受けた会員へ見舞金を届けるために訪問しました。
訪問結果は、訪問会員数、10人。見舞金を届けることが出来た会員8人。2人は、不在でした(1人は休診)。

 直接お話しを伺うことのできた先生からは、次のようなお話しをいただきました。

Y医師からは、診療所が泥だらけになり、空調や床暖房を取り替えなければならなかった。パソコンが故障し、処方箋が作成できないため、緊急災害時処方箋を作成し、対応した。3月14日から診療を再開したが、雪が降る中での診療だった。診療所そばの薬局も被災し、薬の半分は使えない状態となり、患者さんが5時間かけて診療所にきても薬不足で、3日分しか出せなかったことが大変心苦しかった。それでも患者さんからは、感謝された。患者数は多い時は一日に250人前後。今は落ち着いている。薬不足が大変困った。との話しを伺いました。

H歯科歯科からは、医院が全壊したため、再開のための用地を建設中である。患者さんに会うたびに「大船渡ならどこでも良いからはやく診療して」と言われる。資金は工面できるので、用地が見つかり次第、診療所を建てる予定である。しかし、行政が迅速に対応できていない状況にある。要望は、用地確保後も、診療所開設までに二週間程度待つ必要があるなど、時間がかかりすぎるので、早く対応できるよう要請してほしい。との話しを伺いました。

T医師からは、院内の内装にひび割れができるなど一部損傷した。診療開始後は、午前中は新患が多いが、午後は逆に少なくなっている。その理由は、リハビリで通っている患者の交通手段がなくなったこと、水産加工業の会社等に勤務していた患者が失職したため、来院しなくなったことが考えられる。また、学校が現在避難所になっているため、部活をしていないようで、そのため来院することがない状況だ。津波は、怖い。家も車も人も飲み込む。何よりも早く逃げることが大切であることを患者さんから学んだ。との話しを伺いました。

2011年4月23日土曜日

現地レポート26  自宅全壊の中、診療を継続

 4月21()仙台市内の18医療機関を訪問。内1件は自宅が全壊、また診療を再開できていない医療機関も1件あった。
 自宅が全壊した歯科医師は、現在は臨時休診日を設けて自宅の対応をしながら診療をっているとのこと。取り急ぎ仮住まいを見つけて引っ越したが、自宅は取り壊すしかないと話していた。診療所の被害は少なく、診療上困ることはあまりないとのこと。保団連・協会の訪問を受けて「訪問やお見舞金などとてもありがたい」と話され、こうした活動が協会への信頼を高めることにつながることが実感された。
 診療を再開できていない医療機関では、先生が地震以降体調を壊して療養中とのこと。幸い、今回の行動の中ではそういったケースは他になかったが、会員の健康が損なわれている場合もあり、共済利用も含めて個別対応を要する先生も実際にある。今回の行動では共済の加入状況などは確認せずに動いたが、こうした場合に訪問時に可能な限りその場で対応できるよう、訪問先の先生の情報を事前に把握しておく必要があったと準備段階の反省があった。
 また、ある歯科医師の先生は行政への不満を訴えていた。自身は医院・自宅ともほぼ被害はなかったが、近隣で開業している大学の同級生の歯科医師が半壊のため診療再開の見通しがついていない。当初は患者を預かる形で治療していたが、その先生の収入確保のためにもその医院の臨時診療所としてユニットを貸して診療してもらうことにした。しかし、そうした患者に対して、同じ先生が継続して治療しているにもかかわらず初診としなければならないとのこと。請求のためにエックス線撮影も無意味に撮りなおさなければならず、患者負担も増える。非常時にとりあえず医療体制を確保しなければならないときに、行政の対応にはまったく柔軟性がないと批判していた。

2011.4.21
兵庫県保険医協会事務局 納富章宏

2011年4月21日木曜日

現地レポート25 「ここで診療を続けていけるのか」

 4月20()は、19日に引き続き、仙台市泉区で全半壊を含む15件の医療機関を訪問した。
 被害報告のない医療機関を中心に訪問したが、ほとんどの医療機関はすでに通常診療を再開しており、大きな被害は少なかった。しかし、やはり4月7日の余震の影響が大きく、昨日訪問した医療機関と同じく、落ち着くまでは修理を見合わせているという状況もあり、見通しがつかないまま損壊箇所がそのままになっているところも多く見られた。中には本震後に専門家に建物を見てもらい大丈夫だと判定されたが、余震でひび割れなどが拡大し、それ以降はまだ見てもらえていないという医院もあった。先生は「このままここで診療を続けていけるのか、不安の中で診療を続けている」と心中を述べていた。いくつかの医療機関は移転も含めて考えているとのこと。
 また、昨日に続きフロア自体が閉鎖されたテナント開業の歯科医院があり、そこは診療再開の目処がまったくたっていない。一概には言えないものの、戸建開業の医療機関の多くが早くから診療を再開していることを考えると、ビル診での開業が災害時に受ける被害は少し様子が違うように感じられる。

 予定の訪問を終え、空いた時間で市内で津波の被害を受けた地域を見て回った。流され着いた車や家がそのままとなっており、信じ難い状況。一帯は広大な瓦礫の原と化しており、1ヶ月経ってなお手付かずのまま放置されているところも多い。瓦礫の山の中には行方不明者もまだそのままで埋まっているだろうとのこと。かろうじて浸水ですんだ家には人も戻っているとのことだが、昼間にもかかわらず住人らしい人影はまったくなかった。地震被害とは質量ともに異なり、長期にわたる復興施策と支援の必要性が痛感された。

2011.4.20
兵庫県保険医協会事務局 納富章宏